乳幼児の予防接種について
予防接種で必要なもの
予防接種を受けるときは、以下をお持ちください。
- 母子健康手帳
- お子さまの健康保険証
- 医療証
- 予防接種予診票兼接種票(定期接種の場合)
予防接種が受けられないケース
以下に該当する場合は、当日の予防接種が受けられません。
- 接種当日に37.5℃以上の発熱がある
- 定期接種の予防接種予診票兼接種票を持ってこなかった
- 医師の診察で接種が不適当な状態であると判断した
予診票を紛失してしまったら
予防接種予診票を無くしてしまった時や豊島区に転入して予診票がお手元にないときは、窓口にて交付申請を行いましょう。
予防接種のワクチン
ワクチンは、原因となるウイルスや細菌を精製して加工したもので、体内に投与して免疫力を高めることを目的としています。ワクチンは「生ワクチン」「不活化ワクチン」「トキソイド」の3つのタイプに分かれます。
生ワクチン
毒性・病原性を弱めたウイルスや細菌を接種することで、体内に入ると自然感染と同様の反応を引き起こして免疫機能を高めます。
BCG(結核)、MR(麻疹・風疹)、おたふく、水ぼうそう、ロタウイルスなどが生ワクチンの予防接種です。
不活化ワクチン
ウイルスや細菌を不活化処理することで増殖性や病原性をなくした状態で、体内で免疫を作るのに必要な成分のみを精製したものです。
Hib、肺炎球菌、インフルエンザ、日本脳炎、百日咳、B型肝炎などが不活化ワクチンの予防接種です。
トキソイド
細菌が出す毒素が免疫を作るのに重要なものがあり、トキソイドは毒素の毒性をなくして作られた、不活化ワクチンの一種です。
ジフテリア、破傷風などがトキソイドの予防接種です。
mRNAワクチン
新型コロナウイルス感染症に対するワクチンとして初めて用いられたタイプのワクチンです。mRNAという、細胞内でタンパク質合成を行う指令を出す物質を注射することで、体内に病原体がもつタンパク質の一部を作ることで、病原体に対する免疫反応をおこし、抵抗力をつけます。
定期接種と任意接種
乳幼児の予防接種には、自治体が法律に基づいて実施される定期接種と、接種を希望される方が任意で受ける任意接種があります。
定期接種
各自治体が法律に基づき定められた期間に実施される定期接種は、公費により無料で受けられます。
B型肝炎、肺炎球菌、4種混合、水ぼうそう、日本脳炎、ヒブ、ロタ、BCG、MRが定期接種により無料で受けられます。
任意接種
任意接種は、完全自己負担により希望者のみ行う予防接種です。
インフルエンザ、A型肝炎、おたふくなどが任意接種で受けられます。ワクチンの効果や安全性は十分に確認されているので、ワクチンを打たずに重症化や重篤な後遺症を残すリスクを考えれば、ワクチンを打っておいた方が安心です。
予防接種のスケジュール
乳幼児のワクチンは種類がたくさんあって、いつ・どのワクチンを打てばいいのかわからなくなってしまう方も多くいらっしゃいます。当院ではお子さまの予防接種のスケジュールについてのご相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。
予防接種 キャッチアップ
定期接種は定められた期間に行う予防接種ですが、期間を過ぎてからキャッチアップ接種しても効果を十分に得られます。ワクチンの種類によっては、年齢制限によって公費ではなく自費となる場合があります。 お子さまの免疫不全などで定められた期間に接種ができなかった場合は、無料で受けられることがあります。
予防接種に年齢制限があるもの
- ヒブ:5歳未満
- 肺炎球菌:6歳未満
- 4種混合:15歳未満
- BCG:5歳未満
- ロタ
年齢制限のないもの
- 日本脳炎
- おたふくかぜ
- 水ぼうそう
- A型肝炎
- B型肝炎
- MR
予防接種の費用
現在準備中となります。
よくある質問
予防接種の副反応について教えてください
接種後の副反応は、発熱や、注射した部分の腫れや赤みのような軽い症状からアナフィラキシーショックのような重篤な症状まで様々です。また、お子さまによっては患部の痛みや発熱、しこりなどが現れる場合があります。副反応は、ほとんどが数日以内に症状が落ち着いていきます。定期接種や任意接種は、安全性が高く重篤な副反応が起こることはかなり稀なケースです。
予防接種をした後に患部が大きく腫れました。受診が必要でしょうか?
接種後の副反応としてよくみられる症状です。数日程度で、次第に腫れは治まります。強い痛みやかゆみを伴い辛い時は、医療機関を受診しましょう。
予防接種をした後に発熱した場合、受診した方がいいでしょうか?
お子さまに発熱があっても水分を十分に摂れる状態で元気に過ごしている様子であればそのまま様子を見てあげましょう。発熱以外にぐったりとしている、元気がない、呼吸が荒い、痙攣しているといった様子が見られるときはすぐに救急外来を受診してください。予防接種を打つタイミングで風邪に罹ることもあるので、お子さまの様子を見ながら医療機関を受診するようにしてください。
副反応による発熱は、接種してからいつ頃に現れますか?
生ワクチンは数日~数週間後に発熱がみられます。不活化ワクチンは接種後24時間以内に発熱して、ほとんどが48時間以内には解熱します。
同時接種によるリスクについて教えてください。
予防接種を複数同時に接種することで、副反応が強く出たり効果が弱まったりするということはありません。定められた期間に必要な免疫を得られるので同時接種が推奨されています。
BCGの接種から数日後に患部が赤く腫れましたが受診した方がいいでしょうか?
通常、BCGの接種後1~2日以内に接種した部位の赤みは消えて、接種から10~4週間後に赤みや腫れが現れて患部が化膿していきます。接種から10日以降に赤みや腫れが起こるのは正常な反応です。数日以内に患部の腫れや赤み、化膿が現れたときは、結核に感染している恐れがあるので速やかに医療機関を受診してください。
BCGの接種から脇の下にしこりのようなものができました。受診した方がいいですか?
BCGの接種後に腋窩リンパ節が腫れてしこりのようになっている場合があり、約100人に1人の割合でみられる副反応です。脇の下のしこりは2㎝以内の大きさで、半年ほどで自然に小さくなっていきます。しこりの大きさが2㎝以上のものや患部に異常があらわれている場合は、早めに医療機関を受診してください。
予防接種を受けた日は、お風呂に入ることはできますか?
接種から1時間以上が経過していれば、入浴は可能です。接種した部分を押したり揉んだりしないようにしてください。
卵アレルギーがある場合は、インフルエンザの予防接種はしない方がいいですか?
日本で行われているインフルエンザの予防接種で使用されるワクチンは、卵を使用して作られています。ワクチン精製の過程で、ごく微量の卵の成分が含まれているので、軽度の卵アレルギーの方は、問題なく接種可能です。重篤な卵アレルギーをお持ちの方は、予防接種を受ける前に医師へご相談ください。